【効E能】 消化不良や下痢に用いる漢方薬です。
啓脾湯(ケイヒトウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして消化を助け、下痢をおさえます。胃腸の弱い人の消化不良や下痢、食欲不振などに適応します。冷え性でやせ型、体力のあまりない人に向く処方です。
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。啓脾湯の構成生薬は、胃腸によい下記の9種類です。無駄な水分を除去したり、下痢をおさえる生薬が多く含まれる点が特徴的です。
蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、山薬(サンヤク)、人参(ニンジン)、沢瀉(タクシャ)、陳皮(チンピ)、蓮肉(レンニク)、山ざ子(サンザシ)、甘草(カンゾウ)
明時代の「万病回春」という古典書で紹介されている処方です。適応証(体質)は、虚証(虚弱)、寒証(冷え)、湿証(水分停滞)となります。
[適用] やせて、顔色が悪く、食欲がなく、下痢の傾向があるものの次の諸症。 胃腸虚弱、慢性胃腸炎、消化不良、下痢。 |